2009年7月23日木曜日

”ウォリアーズ”を観たか?

" The Warriors "
Directed by Walter Hill 1979


おお!70年代も終わろうとしていた頃、吉祥寺の映画館で観た『ウォリアーズ』が忘れられません。

おそらく知っている人も実際非常に少ない映画かもしれないな。というのも、監督のウォルター・ヒルといえば、まっさきに思い出される映画は『ストリート・オブ・ファイア』の方で、『ウォリアーズ』を思い出す人は限られているような気がします。八十年以降、この映画について話す人を観たことがありません。それほどマイナーになってしまった作品です。


なのに、なのに!、近年この映画のキャラクターがゲームで使われているんです。
海の向こうでは、相当のカルトムービーらしい。
きっと日本でも、大好きな人がいるに違いない。僕は、密かにそう踏んでます。
だって、この僕自身が登場人物名、例えばスワンだとか、エイジャックス、レンブラント、スノウ・・・なんて、今でも言えちゃうんだからね。

物語は、単純明快!近未来のニューヨークが舞台。
ある夜、ブロンクスの公園でストリート・ギャングたちの集会が開かれ、ニューヨーク中のギャングの代表者達が集まっている。そこで、カリスマであるサイラスという男が、恒久的な和平を提案する。しかし、サイラスは何者かに暗殺され、その犯人がコニーアイランド地区からやってきたウォリアーズだと名指しされてしまう。彼らはその瞬間からニューヨーク中のあらゆるギャンググループの敵になってしまう。無実のウォリアーズ達は、戦いながら、ひたすら故郷のコニーアイランドをめざす。

この物語の土台は古代ギリシャのクセノフォン(クセノポン)の「アナバシス」という物語なんだな。ペルシャの王の息子キュロスがクナクサの戦いで死に、その後、彼の率いたギリシャの傭兵部隊が様々な戦いを繰り広げながら、一路故郷をめざす物語。それがアナバシス。
ほとんど、ウォリアーズそのものです。
勿論、この映画の直接の原作は1965年にソル・ユーリックという人が書いた小説なんですが。

エピゴーネンの所にも書いたけど、骨格の太い物語が世代を超えて繰り返し引用されていくこれもひとつの例なんだと思う。
そして、何度引用されても崩れないんだなぁ、力のあるオーソドキシーってやつは。
だから、目を見開いて、学ぶべきなんだと思うよ。
オーソドキシーこそめざすべきものだと思う。

ちょっとキャラクターの髪型は古臭いところもあるけど、ネイティブ・アメリカンを意識した衣装は今もなおカッコヨスぎます。
夜の街を駆け抜ける9人のウォリアーズと1 人の女。
地下鉄に乗り込むシーンからゾクゾク来るなぁ~!!!
どう?

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