2007年8月31日金曜日

天国のような地獄、そして地獄のような天国


久々にブルーハーツのRinda Rindaを聞く。

ロックするとは何なのか?今さらのように思う。
政治も、経済も、制度だ。その人間が作り上げた制度に僕らは手足を縛られている。
それはリアルではなくて、寧ろ一種の形而上のものの筈なのに、まるでそれ無しでは生きられないかのようだ。

たとえば、アメリカ合衆国は軍産複合体という政治経済的構造ゆえに、まるで輸血するように、絶えず新鮮な血を注入するために戦争を止めることができないでいる。日本はそのアメリカに六十年もの間寄りかかってきたために、追随しなくては最早何もできなくなっている。
そして、個人の日常もまた、輸血と追随にあふれかえっている。
自分たちが作りだした形式にがんじがらめになっているのは、この地上の人間の基本的姿だろう。

ロックするとは、やむにやまれぬ緊縛状態からの絶叫だった。
反体制などという薄っぺらいものではない。常識という鎖の自覚。制度という魔術の認識。それを蹴り破りたい衝動。
ドブネズミみたいに美しくありたいという歌詞は、その新しい価値観への衝動に溢れていた。

そうだ。
美しい肉体を守るために輸血と追随を繰り返すことをやめよう!
僕らは一人一人が薄汚れたドブネズミであり、だからこそ輝けることを胸に秘めておこう!
この世界は、天国のような地獄であり、同時に地獄のような天国なのだから。

もうすぐ夏も終わりだぜ!

ご無沙汰しておりました!
また、このブログを再開することになりました。かなり過激に忙しくなりつつあるのですが、できるだけ頻繁に更新するつもりです。よろしく!

早速ですが、11月に銀座博品館にて芝居を上演いたします。
2002年にロンドンで公開された作品の本邦初演です。今回は翻訳脚本で関わっております。
この作品に関しても、今後少しずつ語っていきたいと思います。

タイトルは『ねぇ、夜は誰のためにあるの?』。原題は『What the night is for』です。
不倫の男女を描いた二人芝居ですが、これがなかなか深く味わい深い作品です。単なるメロドラマをはるかに超えた戯曲ではないかと思っています。作者はマイケル・ウェラーという映画『ヘアー』とか『カッコーの巣の上で』等の脚本を書いた方ですので、一筋縄ではいきません。上演時間二時間。その間、わずか二人の登場人物に観衆の目を釘付けにできたら成功かもしれません。更に、ご覧になった方々がそれぞれ自分たちの人生を振り返ることができたなら、そして、その人達の明日が変わったなら、創った人間にとってこの上ない悦びでしょう。

キャストは、元宝塚トップの「絵麻緒ゆうさん」と元東京キッドブラザースの「水谷あつしさん」。お二人とも非常によく戯曲を理解してくれているので、きっと素晴らしい演技が観られると思います。そして演出は「竹邑類さん」。スマートでスタイリッシュな美しい演出をしていただけると今からワクワクしております。プロデュースするショービズプランニングの「臼田典生さん」は、現在日本でも屈指の舞台監督であり、同時に優れたプロデューサーでもあります。彼は僕のクリエイティビティーを絶えず刺激し続けてくれる、僕の演劇における真の友であり盟友と呼びたい人物です。その皆さんにとにかく感謝しつつ、相変わらず自分自身の仕事をこつこつと進めていこうと思います。

今後、更にエンジン全開で、様々な企画と作品に取り組んでいきたいと思っていますので、僕のオリジナル作品もご期待下さいね!


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