2009年7月9日木曜日

ビビを探して☆

Finding Bibi: by Bita Haidarian

アメリカ育ちのイラン人の女の子ビタ・ハイダリアンさんはドキュメンタリー作家です。
彼女の新作”Finding Bibi”が面白い。

一般的な中東や西洋の差異やイメージ、偏見など軽々と飛び越えて行きます。なんてったって、テキサスで育った彼女は元チア・リーダーでバリバリのギャル☆
Al JazeeraよりMTVの方が断然詳しいし、結婚よりもなによりも、好きなことをして生きていきたい女の子なんだな。

その彼女がパキスタンの女性ムクタラン・ビビさん(現在はムクタラン・マイとして知られる)に会いたいというところから、この映画ははじまります。
ムクタラン・ビビさんは過酷な運命を生き抜いてきた人です。
2002年6月、パキスタンのメーワラ村で敵対するマストイ族の女性との不倫関係を咎められた村人の妹(ビビさん)が、不倫した兄の罪の償いとして村の長老達の命令により公開で集団輪姦されるという事件が起きました。しかし、あろうことか、2005年3月3日、ラホール高等裁判所は関与した男六人のうち五人に無罪を言い渡しました。そんな中でビビさんは女性の権利と女性の尊厳を世界に向けて訴え、村の子供たちのために学校を建設しようとがんばっています。

このムクタラン・ビビさんに会いたい、ぜひ会いたいとこのギャルが思ったんだな。
思って、ドキュメンタリーを撮り始めました。
痛快なのは、思ったら実行に移すその「軽さ」だと思うよ。
なにしろフットワークが軽い、文化や背景の酷薄さに対しても軽いタッチで乗り越えていきます。いや、乗り越えてさえいないかも。差異や違いを軽々しさとふてぶてしさと可愛さでどんどんぶち破っていく感じ。だから、他にも様々な東や西の女性たちと交流し、やがて、世界が持つステレオタイプの人間像、ステレオタイプの女性像のようなものをぶち壊していくんだ☆。
既成のフェミニズムより、よっぽど建設的で元気!
でも、そういう彼女にお母さんは言うのよ「なんで?なんであんた、こんなことするの?え?」母は怒ってます。
う〜ん、でも、それでも、彼女は元気だ。

こんな元気の良さが必要だ。
元気だからこそ、自分てものを取り戻せるのさ。
ここで描かれるのは、アメリカ人になりたかったイラン人の一人の無名の女の子の「心の旅」。
彼女の願いはただひとつ:
Please watch my film! If this film doesn’t succeed, I’m going to have to get married.“
(「お願い、みんな観て!この映画ヒットしないと、あたし結婚させられちゃうのぉ!」)


というわけで、機会があったらぜひ観てあげて下さいね!!


もう少し長めのトレーラーです☆

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