2009年9月17日木曜日

越境者☆Mingus


Charles Mingus, Jr. (April 22, 1922January 5, 1979) was an American jazz bassist, composer, bandleader, and pianist. He was also known for his activism against racial injustice.
Mingus is considered one of the most important composers and performers of jazz, a pioneer in bass technique, and he recorded many highly regarded albums. Dozens of musicians passed through his bands and later went on to impressive careers. Mingus was also influential and creative as a band leader, recruiting talented and sometimes little-known artists whom he assembled into unconventional and revealing configurations.

チャールズ・ミンガスの「直立猿人(Pithecanthropus Erectus)」を知ったのは、高校生の時。
友人のブラスバンドをやってる奴が教えてくれた。「Evolution(進化)」「Superiority Complex(優越感)」「Decline(衰退)」「Destruction(滅亡)」の4部から構成されていると聞いて、すげぇ!と思ったものでした。
Jazzという音楽のジャンルが、一気に考古学から哲学、さらに文学に飛躍的に接近した瞬間でした。

56歳で亡くなったミンガスは、もっと歳がいってるものとあの頃は勝手に思っていました。が、実際は若くして筋萎縮症という難病を抱え、晩年はベースも弾けなくなりながら、それでも最後まで音楽と関わろうとしたんですね。

力と知性の両方を感じるジャズマン。
アメリカの人種隔離政策と戦ったというのは、政治的抵抗運動が彼にとって音楽することと同じ次元にあったということを示しています。政治であろうと芸術であろうと、その境界線を軽々と越えていこうとするパワーが、ミンガスという人にはありました。音楽に単純に耽溺し、芸術のための芸術ではなく、芸術を生活の一部にし、同時に人間に対する批評精神の現れにしたのだと、僕には思えます。歌詞という言葉はなくとも、その奏でる音楽自体と音楽の構成で、文明に対する批評を行う。これが彼のスタイルだったに違いありません。

きっと批判よりも批評を、この世界は必要としているのだと思うな。
なにしろ、新鮮な眼差す視点を、僕らはたえず必要としているし、必要としなくてはならない。
そうでなければ、誰かに与えられた視点(時代の価値観)でのみ、物事を判断してしまう可能性が常にあるからです。
既成の、ステレオタイプな視点(価値観)に批評的な視点がぶつかることで、世界は変更と定着を交互に繰り返していくのでしょう。

あらゆる人間の個人的な「営為」こそが、世界をほんの少し変更する機会を含んでいるのだと思う。
それを「可能性(Probability)」と呼びたい。

チャーリーと呼ばれるのを嫌ったチャールズ・ミンガスは、時々不機嫌な顔で人間の「進化の傲慢さ」即ち「文明の危うさ」を様々な音楽を通し僕らに提示してくれたんだな。
音楽を音楽とだけとらえることは寂しい。
だから、彼は音楽は単なる音楽ではなかった。それは、彼にとってベースが単なる低音を受け持つ一楽器ではもはやなく、ベースに中心的なクリエイティビティーを持たせている、というのと同じです。
あらゆるジャンルが、その自らの境界線を越える可能性を秘めている。そのことにいち早く気づき、実行していたのがジャズベーシストにして作曲家のチャールズ・ミンガスだったのだ。
その意味でミンガスの音楽は「越境者の音楽」なのだと思う。

Jazz Classics: Charles Mingus - Boogie Stop Shuffle
Charles Mingus was the undisputed greatest Jazz Bassist of all time. he was a bop player but also played with many artist before and after bop including Duke Ellington and John Coltrane. he is the man responsible for the bass being used for more than just time keeping purposes. he was also a great composer. he died in 1979, but left a legacy behind to make it seem he will never die. enjoy.         (by eboyd32)

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