2009年8月13日木曜日

It Never Rains In Southern California

「It Never Rains In Southern California(カリフォルニアの青い空)/Albert Hammond」1972年のヒット曲。


♪カリフォルニアの青い空 by アルバート・ハモンド


Got on board a westbound seven forty seven
Didn't think before deciding what to do
Ooh, that talk of opportunities, TV breaks and movies
Rang true, sure rang true
西行きボーイング747に搭乗した。
どうするか決める前に考えるなんてしなかったんで。
あのチャンスがあるって話やらテレビでブレイクして映画に出たりって話,
真実味があったけどね, 本当に。

Seems it never rains in southern California
Seems I've often heard that kind of talk before
It never rains in California,
But, girl,  don't they warn ya
It pours, man,  it pours
南カリフォルニアでは雨が降らない。
以前そんな話を聞いたことがある気がする。
南カリフォルニアでは雨が降らない。
でも, ねえ君, 注意しなくちゃね
降ったら土砂降り そうさ 土砂降りなんだ。

Out of work, I'm out of my head
Out of self respect, I'm out of bread
I'm underloved, I'm underfed, I wanna go home
It never rains in California,
But, girl,  don't they warn ya
It pours, man, it pours
仕事にあぶれて, 気が変になって,
自尊心もなくなって, 食いっぱぐれて,
愛され度ゼロ。 満腹度ゼロ。 家に帰りたいよ。
南カリフォルニアでは雨が降らない。
でも, ねえ君, 注意しなくちゃね
降ったら土砂降り そうさ 土砂降りなんだ。

(instrumental break)

Will you tell the folks back home I nearly made it
Had offers but didn't know which one to take
Please don't tell 'em how you found me
Don't tell 'em how you found me
Gimme a break, give me a break
故郷の両親にはボクはもうちょっとで成功するとこだったて言ってくれないか。
いろいろ話はあったけどどれに乗ったらいいかわからなかったんだ。
両親には言わないでくれないか, ボクがどんな様子だったかは。
両親には言わないでくれないか, ボクがどんな様子だったかは。
勘弁してくれよ 頼むよ。

Seems it never rains in southern California
Seems I've often heard that kind of talk before
It never rains in California,
But, girl,  don't they warn ya
It pours, man,  it pours
南カリフォルニアでは雨が降らない。
以前そんな話を聞いたことがある気がする。
南カリフォルニアでは雨が降らない。
でも, ねえ君, 注意しなくちゃね
降ったら土砂降り そうさ 土砂降りなんだ。

<訳:HideS>


七十年代初頭、ラジオの深夜放送で聴いたこの曲は、明るい中にどこかしんみりしていて、その正体がわからなかった。
そりゃそうだよ。
だって、中一だったんだから。この歌の持つ本当の意味なんかまったく理解できないままラジオに耳を傾けていたのでした。
「カリフォルニアの青い空」から想像もできないほどリアルな現実が歌われていたんだ。
そんなことに気づくのも随分後になってからです。
原題は「It never Rains In Southern California」。
アメリカ人ですら憧れるカリフォルニアの夢と現実の落差を僕らに伝えているんです。
このカリフォルニアを、僕ならすぐに東京に置き換えることができる。そして、アメリカには決してアメリカン・ドリームなどという生やさしいものはないということを明確に伝えている歌詞です。こんなリアルを1972年に歌っていたアメリカは、やがて、ラップやヒップホップ、あるいはアイドル歌手が席捲する商業のメッカに成り下がるのです。ヒットする歌にメッセージをまるで入れさせない体制と求めない大衆という名の消費者の群れ。反体制だったはずのラップやヒップホップすら商業的な暴力イメージで彩り、真の牙は抜かれている。
この「カリフォルニアの青い空」は単なる歌謡曲と思われがちですが、アルバート・ハモンドという一人の真摯なシンガーソングライターによって生み出されたリアリティーソングだと思う。
メロディーの甘さが客を惹きつけ、同時にその人々に甘さを越えたメッセージを突きつけていたんだと思うよ。ポップスの真骨頂☆
土砂降りの中で、それでも生きていくよ!と歌っているんです。

七十年代から八十年代中盤まで、僕の生活の中心はラジオだった気がする。
こんな曲をラジオで何度も何度も繰り返し聴いていたんだ。
そして、いつしか現実に目覚めていく。

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