時々ふと思うのですが、確かに人生は回るメリーゴーランドに似ていますね。
回りながら徐々に年を経ていく。
どこに行き着くか見当もつかないけれど、回り続けていることだけは確かだ。
回りながら僕たちは夢を見る。
未来をふとのぞき見て、過去を振り返る。
それでも、メリーゴーランドは回り続けるんだ。
周囲の音が消える瞬間がある。
自分が乗っている馬のことも忘れ、何もかもがどうでも良くなってしまう瞬間。
だが、それも束の間、すぐにまたあの喧噪がやってくる。
外で手を振る人たちに、手を振って返していた時期もあれば、やがて照れくさくてやめてしまうかもしれない。
そして、しばらくすると、誰でもいいから手を振りたくなってくる。
誰とはなしに手を振ると、一人、手を振り返してくれる人がいる。
何度か回っているうちに、その人と目が合うことに気がつく。
そうして、僕たちは大勢の中から、たった一人と出会うんじゃないかな。
そんな出会いもやがて手を挙げるのが辛くなり、少しづつ減ってくるだろう。
なのに、目に入る一人一人が愛おしくなってくる。
もうすぐ、このメリーゴーランドは回ることをやめるが、徐々に速度を落とす馬の背から、この世界の目に見える全てのものが愛おしくてたまらなくなってくる。
静かにメリーゴーランドが止まるとき、僕らは見たもの聞いたものを胸に、馬から下りることを決意する。
人生はメリーゴーランド。
どんな乗り方をしても、僕たちのメリーゴーランドは一回限りなんだよ。
僕はそんなメリーゴーランドを見つめていきたい。
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