芝居は観念と具体の融合物である。
なんてことをよく考えている。
僕らはどうも、その二つのどちらか一方に偏りがちだと思う。しかし、両方必要なんだな。
観念と具体を言い換えれば、「思考と行動」になると思われる。
芝居はまさにこの二つの融合体ではないかなと思うのだ。
観念先行の舞台は、動きのない抽象化された美しさを持つかもしれないが、逆に作り手の責任が不在であっても許されてしまう甘さがある。
具体先行の舞台は、地に足をつけたリアルがあるかもしれないが、逆に結論が一般論や典型で終わる可能性がある。
勿論、観念的でも具体的でもない、明日に結びつかない内部完結した芝居は範疇外ではある。
僕は思考したあげく、具体へ至る道を選ぶ。
たぶん重要なのは、そこにあるバランスなのだと思うよ。
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