2010年11月23日火曜日

チャイナ・リスク

「日本の鉄道技術“盗用”中国が各国に売り込み攻勢

産経新聞 11月22日(月)19時41分配信
 【ワシントン=古森義久】中国の国有企業が日本の高速鉄道技術を基礎に日本製より速度の高い高速列車を作り、中国独自の製品として諸外国に売り込もうとしていることについて、日本側から「約束違反」との抗議が起き、新たな日中摩擦となりつつある。米紙ウォールストリート・ジャーナルが18日、報じた…。」(←クリックでニュースソースへ)



尖閣諸島の話もまだホットな状況ではありますが、だいぶ前から日本の中国進出企業による「技術提供」という名の下に次々と大切なこの国の技術がただで中国に渡されています。
例えば、携帯電話の金型(プラスチック成型用の金属製の型)はかつては日本の専売特許で下町の工場で専門の技術者による精緻な手作業による技術でした。携帯電話等の小型で複雑なデザインはそうした日本の工場の技術者とその個人的に技術によって支えられていました。
しかし、現在日本では携帯電話の金型の生産は一切行われておりません。(どこかで行われていたら貴重なものなので教えて下さいね☆)
何年も前に大企業が小さな町工場に発注をかけなくなり、その代わりに技術の提供(コンピューターソフト化への協力)を求め、職場を失った技術者の一部を中国に呼び、日本の金型工場は潰れ、金型技術は中国のモノとなりました。この国は中国にその技術をただでくれてやったというわけです。

中国という大きな国の経済的、もしくは市場的メリットばかりに目を奪われて、貴重な技術やノウハウ、知的財産を次々にただで手渡していく今の日本の企業とは、いったい何なのだろう?
チャイナ・リスクとはいずれ来るであろう巨大な中国金融バブルの崩壊だけでなく、このような現在の日本の企業による無思慮な技術提供がやがてはこの国を蝕んで行くであろうという警鐘なのではないだろうか。
戦後65年の日本の表面的な太平な世は、目の前の利益ばかりを追い求める限りなく無思慮で無頓着な愚か者を生み出してきたのかもしれません。

我を振り返りながら、もう少し遠くを見つめてみたいと思います。

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