2015年2月3日火曜日

カナリアは鳴いているか?

 

1979年からサッチャー政権によって緊縮財政と企業に対する規制緩和が行われ新自由主義的経済が国民を圧迫していきました。1980年、米国ではレーガン政権による通称レイガノミックスが英国と同じ政策を行いました。日本ではそれに中曽根政権が同調し、後の小泉政権下で規制緩和が、民主党の下準備の元、現政権がアベノミクスと称して、全く同じ富裕層優遇格差拡大政策を推進しているわけです。世界の紛争も戦争も全てこの枠内の話と思われます。如何に利益を得るか。それのみが追求され、人であることや最低限の暮らし、といったものが踏みにじられています。

この一月で青山劇場は閉鎖され、今後三億円ものお金を使って、建物を囲み人が立ち入れないようにする塀を建てるそうですが、何をやろうとしているのでしょうか。文化や芸術といったパブリック(公共)が失われていく時、人は注意しなければならないと思います。楽しいことや美しいことが、厳しい現実の前で罪深く映る時、人は時代の罠にはめられていくのだと思う。

芸術など余暇の遊びに過ぎないだろう、大事なのは如何に利益を上げることかだ。本当にそうだろうか?米国式の軍産複合体を日本でも実現しようとしていますが、その徹底的な利潤の追求という姿勢こそが、時代からユーモアを奪い、笑顔を消し、芸術を殺すのだと思う。

現政権は、海外でも自衛隊がペレーションを実行可能な状態にしようと法改正する方向のようですが、武器も持たずに紛争地域に送り込むのは別として、人質奪還オペレーションを実行に移すとなれば、いずれ戦争へ向かうこと必至でしょう。

この数十年の中で、

社会福祉等の切り捨てといった緊縮財政と企業の規制緩和によって人件費が急激に下がり→失業率が高まり→格差が拡大→芸術及び芸能は政府のプロパガンダに堕し→テロ等の危機が煽られ→戦争もしくは戦闘状態に入り→国力が更に弱体化し→やがて教育、福祉、文化が破壊され→次第に国家が国家の体をなさなくなり→いつの間にやら政府より企業の経営者の方が上にいる…。

という状況が、同時多発的に多くの国で起きていませんか?

かつてハンナ・アレントが述べたやがて来るであろうナチス以上の全体主義とは、まさに現在の世界を覆うグローバリゼーションであり新自由主義経済であり、この究極の純粋資本主義の姿のことではなかったか、と僕は今思います。

今起きている戦争問題も経済問題も政治問題も、実は純粋資本主義のもたらす問題なのではないかと僕には思われてならないのです。

最近、ダボス会議の前に、今年2015年の内に世界の1%の富裕層の総資産がが残りの99%の総資産を上回る、という話が話題になりました。共産主義も究極的にはトップ1%が総資産を独占していくシステムですが、それと全く相対するはずの資本主義も結果は全く同じというわけです。

我々の敵は、本当にイスラムのテロリストなのだろうか?テロの恐怖を利用し利益を上げている者達がいることを忘れまい。

芸術や文化や笑顔や喜びが圧迫され、口をつぐむ時、それらが炭鉱のカナリアであることを肝に銘じたいと思う。

カナリアは鳴いているか?

 

 

2014年9月19日金曜日

曇りの合間に

 

 

曇り合間に蒼空がちらりと見える。

遠くスコットランドでは英国からの独立の投票が行われている。結局は保守派の流れに押され実現しないのかもしれないが、そういう要求が強くあることが認識されることは重要だ。

 

日本では、実質的な経済の状況を鑑みて、消費税10%に引き上げるか検討すると言っていたにもかかわらず、結局は政治的判断のもと消費税増税は変更の余地はないそうだ。要するに初めから増税ありきなのである。言葉遊びも大概にしろ!と言いたいところだが、言葉遊びの詭弁家たちにとっては前言撤回も、恥も外聞もない。それどころか開き直ってさえいる。それはこの国に限ったことではないけれど。

 

粛々とこの国の破壊に勤しんでいる者たちがいて、その者たちにはスコットランド人の独立の気運など到底理解できないに違いない。

この国はいずれ真に独立しなくてはならない時が来る。今現在の我が国が独立国家など言ったら、それは嘘だろう。この国は永きに渡り属国であり傀儡であった。この二十年、僕は少しづつこの国の正体を見極め、薄い皮膜をめくるように解きほぐしてきた。

我が国は、スコットランド同様、いつの日か独立しなくてはならない。そう思う。

 

今年最後の蝉の声が聞こえる。そろそろ季節が大きく変わりそうだ。

 

2014年9月10日水曜日

ムーンライト•セレナーデ

 

MoonLight☆
MoonLight☆

今夜は、台風接近につき大雨洪水注意報が都内に発令中だそうです。

 

なので、ひとつお仕事がキャンセルになりましたので、コンピュータを離れ、居間でiPad Airします。

 

テクノロジーの奴隷にはなりたくはないけれど、いやぁ〜iPadはイイね!今までコンピュータを持たずにできなかった仕事が、タブレット一枚でできるようになるってのは、確かに画期的ではあります。今まで、だから何?という態度をiPadに対してとってきたこと、ごめんなさい。考え改めます。

そんなわけで、今は居間でタブレット端末の画面を叩いております。bluetoothの外付けキーボードが必要なのかな?と最初は思ったけど、要らないね!画面のキーボードで充分にタイピングできます。これも嬉しい誤算でした。

 

ひとつ前の記事で、ロックしようぜ!って書いたけど、同時に最近少々JAZZな雰囲気も楽しみ始めてるんだな。僕らのロックバンドは、基本ロックンロールから始まってるんだけど、four beatも年齢のせいなのか、飽きっぽいのか、よくわからないけど、好きでたまりません。

昨夜は、スーパームーンだとかで、月も本当に大きく出ていたけれど、僕が見た時には、残念ながら雲の向こうに霞んでおりました。

でも、ムーンライトを撮ってはみたんだ。

どすか?かすみ過ぎっすか?

ともあれ、昨夜も昨夜で、夜の風情を楽しみました☆

心の中にはグレン•ミラーがいたよ!

 

Moonlight Serenade

 

 

ひぐらしが鳴いている

夕暮れ時のホーム
東京郊外の駅で

先日、久し振りに仲間たちと会い、楽しく過ごしました。

今週の末には、久しぶりのバンド練習もあるし、あの八月の目まぐるしさからは徐々に解放されつつあります。

 

新たな作品に取り組むべく、パソコンに向かっていると、つい音楽が欲しくなり、YouTubeを見てしまった。

 

 

 

 

チャックベリーとストーンズのキースが何やら揉めている映像を発見し、ガン見する。

 

二人の巨匠がスタジオで高校生のように揉めているのは、すごくいい!

音楽でも芝居でも、はっきり言って揉めます。単なる自己顕示欲を超えてより良くなろうとして揉めるんです。だから逃げるのは絶対ダメ!

いい歳した親父が何処かムキニナルのがいいんだ。適当に流して、空気を読みながら、周りの顔色伺いながら、責任転嫁して、自己保身と逃げ足ばかりの大人はごめんだな。

最近、50代以上のロックな魂が希薄になってきているいうような気がしてならない。どうしちまったんだ!俺たちの昨日は、どこ行っちまったんだ!俺たちの明日は、まだ来ねぇぜ!

若者がどうとか言う前に、カビが生えたロックな魂を、綺麗に洗い流し、ピカピカに磨き上げたら、ちゃんとぶつかろうぜ!

 

遠くでさっきからひぐらしが鳴いているんだ。

もうすぐ台風の季節も過ぎるだろう。もうすぐ秋が来て、冬がやって来る。ひぐらしの声を聞きながら、ロックについて、俺は考えている。

またな!

 

 

 

2014年8月4日月曜日

朗読劇の告知です☆


入道雲と夏の空だッ!!
やっと告知できます!!


様々な立て込んでいたことが、スッキリ!!してきて、やっと集中度が高まってきました!!!
ぜひ、みなさんにご覧頂きたい小さな小さな舞台です。こんな舞台を大切にすることが一歩なんだよ。
元々は二時間半の大きな芝居ですが、今回は45分ほどの朗読劇に書き直しました。
戦争で捨てられた同胞を、もう一度思い出したいと思います。
お時間がございましたら、ぜひ足をお運び頂けますようお願い申し上げます。
劇場でお会い致しましょう!!



■第10回 平和を祈る演劇祭■

朗読劇『空にはきらきら金の星 ~落雀の候~』
    作・演出 上野火山
【日程】
08/22(金) 17:00~17:45
08/23(土) 15:15~16:00

【入場料】
大人:1,000円
子供:500円

【会場】
保谷こもれびホール(小ホール)
東京都西東京市中町1-5-1 保谷駅より徒歩15分
▲詳しくは《保谷こもれびホールオフィシャルサイト》をご覧下さい


【チケット予約】
下記のメールアドレスまで、《氏名、チケット枚数、電話番号》をお書きの上、メールでお申し込み下さい。
当日、受付にて、氏名をお伝え頂きチケットをお受け取り下さい。お支払いは受付でお願い致します。


※チケットは二日間有効で、チケットをお持ち頂ければ入退場自由です。
どの劇も一枚のチケットで観ることが出来ます。



《演劇祭全体のタイムテーブル》

08/22(金)
●この子たちの夏    15:30~16:50
●空にはきらきら金の星 17:00~17:45 
●マイス        17:55~19:05
●らっきょう      19:45~20:00

08/23(土)
●らっきょう      13:00~13:45
●マイス        13:55~15:05
●空にはきらきら金の星 15:15~16:00 
●この子たちの夏    16:10~17:30


本気の夏!!

市ヶ谷駅から☆
法政大学で行っている「比較演劇学」の夏期集中講義が先週の土曜日に終わりました!
ボアソナード・タワー☆現在キャンパス工事中!!!

 
まずは、今年の夏のひとつめのイベントが終了!!半年分の講義を一週間で、というのは本当に大変。
受講する学生の諸君も大変。夏の暑い中、市ヶ谷の線路沿いの道を大学まで通うと、聞こえてくるのは激しい蝉の声。
熱いんだけど、蝉の声に心洗われる瞬間でもあります。
あとは、頼まれ仕事が幾つか終焉したので、朗読劇に集中すること。



「本気」というのは、絶えず自分に問いかける重要な問だと思っている。
なんとなく、とか、取りあえず、とか、そういう姿勢は何にも生み出さない。今日も昼間、本気について語ってしまったが、伝わらなかっただろうなぁ。
伝わらないんだよ、本気、というのは。なかなかね。
本気は傷つくことも含む態度のことだと思う。責任から逃れ、傷つかないように生きる限り、決して「本気」を理解することは出来ないだろう。



先週の講義の中で、自分は「本気」で語ることが出来ただろうか?
自分の傷口を躊躇なく開くことが出来ただろうか?
吐く言葉は、すなわち自分自身に向かって返ってくることを自覚できただろうか?
何よりも自分自身の愚かさに直面できただろうか?
たかがひと夏の講義に過ぎないが、本気で語りたいと心から願っている。
この夏の熱気の中で、暑さと、時々心の中をよぎる悲しみが、僕に前を向かせる。

本物を創り出す作業は、これからが佳境です。
「本気」出して行くぜ!!


2014年7月17日木曜日

朗読劇稽古開始☆



今年の夏は本当に忙しい。

急遽頼まれたシナリオが一本、そしてその演出。
更に英語の指導も多く、今月末からは大学の集中講義も始まります。
そして、来月に迫った朗読劇☆





昨日から本格的に読み合わせがはじまりました。
大変悲惨な物語ではありますが、終戦と共に国家によって捨てられた人々を熱く描くことが出来たら嬉しいです。
集まってくれた若い俳優たちは、皆素晴らしい若者たちです。
脚本をよく読もうとしてくれるので、質問も出る。その質問に答えることで、演出するこちら側も考えが深まる。
いいな。こんなサイクルが作品を深く追求するムードを生むのだと思う。
来週の稽古で全出演者がそろうことになりますが、今から楽しみでなりません。


非常に知的な集団で共同作業できることは、「探求」にとって欠かせない要素です。
感覚や感性のみならず、知的に探求する姿勢は、全ての創作活動の「核」だと思います。そうした核が育っていく雰囲気が今回の稽古にはあります。
これは本当にかけがえのない演劇的環境と言えると思います。


妥協せず、追求し、自分の知らない時代の知らない体験を具現化し、追体験すること。これこそ演劇の醍醐味であり、演劇にのみ与えられた特権かもしれません。
今年の夏は、本当に忙しいけれど、本当に燃える夏になりそうです。
このワクワク感がたまらない!頑張るぜ!



近々、この「平和を祈る演劇祭」のチケットの予約、受け付け開始します。
少々お待ち下さいませ。


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