2005年10月7日金曜日

屋上で風が吹いている

国立で週に一度英語を教えている。

昼間の授業が終わり、僕はコンピューターを抱えて外に出る。
夕方五時。
近くのTully’sの屋上で原稿を書く。他の客もいないので、好きな音楽を聴きながら、のんびり時を過ごす。’80年代のSteely Dan。Ajaの空気感が好きだな。
柔らかな風が僕の全身を撫でては通り過ぎていく。
空は、夕方から曇りだ。
もうすぐ雨が降るらしい。だが、そんなことにはお構いなく、僕は書く。
一息ついて、コーヒーブレイク。いい感じだ。
僕はコーヒーが大好きだ。ゆったりと時を過ごすには、酒はいらない。適度な覚醒が必要だから。

事故に遭わずバイクを楽しむこと。
自分の書きたいこと、書かねばならぬことに集中すること。
他人の目や評価は気にせぬこと。人を出し抜くこととは無縁であること。
今は金がない。全く笑い出したくなるほど金には縁がない。
昼間、夕飯のことで妻にメールしたら、彼女から返事が届く。
「この食いしん坊・・・」僕は笑い出した。
確かに僕は食い意地が張っている。この人にはかなわない。
妻も子供たちも、みんな元気だ。ああ、この人たちと共に僕は生きている。生かされている。
これこそが幸福だ。いいぞ。この調子だ。

人生はしっかりと生きようとするものには、必ず答えてくれるものだ。
これまでもそうだったし、これからもそうだ。
まずはしっかりと生きること。平凡でいい。放っておいても波風はたつから。
格好悪くてもいい。それが生きるということだから。
決して逃げずに、しっかりと大地に足をつけて、僕の宝ものたちを抱きしめて生きる。雨が降ろうと、雪が降ろうと、僕は抱きしめる。
二度とない人生だもの。一回きりだから、心底味わいたいと思うんだ、この人生を。

また風が吹いてきた。
さて、仕事に戻ることにしようか。

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