短編アニメーションというのは、あまり目にする機会がありませんが、傑作、佳作が多いのです。
「父と娘」というこのアニメーションもその例に漏れず傑作だと思います。
まぁ、オスカーに輝いたというのは、当然かもしれません。
でも、賞に輝いたなんてどうでもいいな、この作品自体がすばらしい!
一言も台詞がありません。 セピア調のアンバーな白黒で、華やかな色合いがありません。
手書きの雑な感じの絵です。 でも、 登場人物の「心」が本当に丁寧に描かれているんだ。
丁寧というのは今の世にあってキーワードかもしれません。
というのも、様々な部分で「雑」で「がさつ」がまかり通っている現代日本では「丁寧」は「もったいない」に次ぐ、いやそれ以上に重要な取り戻すべき価値観のような気がします。
仕事でも、勉強でも、遊びでも、丁寧にやりたい。
丁寧な仕事は、心に響く。 丁寧な仕事は、いずれ開花する。 丁寧に、丁寧に、丁寧に、、、、、。
この八分間のアニメーションは、ひょっとすると意味がつかみにくいかもしれません。
でもね、 不意に伝わるかもしれません。
この小さな物語の持つ意味が。 人生というのは、こんなものかもしれません。人生万歳だな!!
作者の本当に丁寧な仕事のおかげで、僕たちは八分間の奇跡を楽しむことができるのかもしれませんね。
良かったら見てみてください。
僕は好きだな、この小さな物語が。国も文化も、時代もイデオロギーすら超えていく。
『Father and Daughter』