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2009年9月27日日曜日

サローヤン

William Saroyan (pronounced /səˈrɔɪən/; 31 August 1908 - 18 May 1981) was an American-Armenian dramatist and author. The setting of many of his stories and plays is the center of Armenian-American life in California in his native Fresno.



「この世界こそ真の劇場であり、劇なのだ」

ウィリアム・サローヤン(サロイヤンという人もいます)


サローヤンという作家を知ったのは、十九歳の頃、まだ浪人生で人生の右も左もわからず生きていた頃のことでした。

『人間喜劇』という小説があります。
バルザックじゃありません。
サローヤンの「人間喜劇」です。

14歳のホーマーは、イサカの町で戦死の知らせを運ぶ電報配達。彼が運ぶ青年たちの戦死の知らせは、人びとを悲しみのうずにまきこむ。やがて自分の兄の死を最愛の母に伝える日が訪れた…。一家を支えて働くホーマー少年と幼い弟のユリシーズ。
苦しい生活をほのぼの描いた最後にやってくるのは、兄の戦友の訪問でした。
松葉杖をついた傷痍軍人の彼は、二人の少年にとって兄そのものになる・・・。

そんなお話しです。

サローヤンという作家は上にも書かれてあるように、アルメニア系アメリカ人で、地元のカルフォルニアのフレズノ周辺を背景として小説や演劇を執筆しました。
場所が作品を生むというのを実践した作家の一人です。
彼の残した言葉通り、世界が劇場であることを、彼は認識し見つめました。暗い話もただ暗いのではなく、明るさと光に満ちています。人生とはそんな場所なのかもしれません。

もし辛い日々があったとして、人生は生きるに値しないとなんとなく思ってしまうような日々があるとしたら、彼の本を読むことをお薦めします。
人生捨てたもんじゃないということを、十九歳の僕が教わった本でした。

1943年、戦前ですが、「人間喜劇」は、ミッキー・ルーニー主演で映画になりました。

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