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2009年4月1日水曜日

ソローの家

walden

ウォールデンの森には今もなお、ヘンリー・ソローの家が(小屋ですね)残ってるんだな。
「森の生活」という本は、もう何度も読みましたが、決して色あせることのない書物です。

演劇を営んでいる僕にとって、森で暮らすことになんの意味がある?と言われれば、確かに遠い生活環境に思えます。
ですが、演劇は「追体験」の場です。
僕自身、山と川の間で育ち、小学生から高校生に至る時代は、それこそ森のすぐ近くに暮らしていたことを忘れまい。
山椒魚を捕ったランバイ山の小さな森の中の沼、そして、崖にぶら下がった蔦でターザンごっこをしたこと。イワイ川で泳ぎ、魚を捕り、田んぼではイナゴを捕って、佃煮にして食べた。。。。。
そして、いつも手には小さなナイフがあった。

小さな出来事を思い出してみると、ソローのウォールデンの森は案外近くになったような気がします。
ナイフ一本だけで森に入って行ったソローの決意は、都会生活で小さな十徳ナイフすら携帯を許されない生活を当たり前と思い込んでいる今の僕らには、理解しがたいものかもしれない。

でも、道具なんてものは案外それほど種類を必要としないのかもしれません。
携帯電話より一本のナイフの方が便利だと思える生活は、やっぱり魅力的なんじゃないだろうか。
携帯電話で逮捕される人はいませんが、ナイフを持っているとたちどころに逮捕です。

ときどき、いつか森に暮らしたいと、夢見てしまいます。
ナイフを一本だけ持って。

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