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2009年9月28日月曜日

Winesburg, Ohio


“ Winesburg, Ohio ”
by Sherwood Anderson

「ワインズバーグ・オハイオ」が最初の出逢いでした。
シャーウッド・アンダスン(アンダーソンとも言いますが、僕はこっちの方が好き)は、会話の書けない作家だったのです。地の文ばかりで、人間の会話がない。それが彼の物語を古臭いと呼ばせる原因にもなっていました。

でも、フォークナーがあえて言うように「彼、シャーウッド・アンダスンこそ、ロストジェネレーション以降の作家の父だった」のだと思います。
みんな作家達は彼の影響を受けたようです。

この本の冒頭のテーマ通り、彼には甘ったるい物語より人間のグロテスクな部分を観てやろうという姿勢が強かった。
なのに、不思議なのは、彼の書く作品はどこかもの悲しく、切ない。
それは、人間をとことん観察した後の諦念から発せられたものかもしれません。

ウィーラード館という旅館の息子ジョージの観た田舎町ワインズバーグの人間模様は笑ってしまうのに、どこかもの悲しく、様々な人間の類型を見せつけられます。
そして物語の最後にジョージは町を出て行きます。作家になるために。

アンダスンは、長編作家というより、短編作家です。
ワインズバーグ自体が一種の短編集と言える作品です。
最近、なぜかこの作品のミュージカル版だとか、映画化だとかが相次いでいます。長く無視されていた作品なのに、みんな気がついたのかな?
これはメチャメチャいい物語だぜ!

以前ご紹介したATG映画「祭りの準備」は、日本における「ワインズバーグ・オハイオ」のような気がします。

授業のレポートして「ワインズバーグ・オハイオ」のビデオを作った人がいます。
この物語の背景を垣間見ることができます。

This is my Assignment 2.1 project for my English 111c course in the Spring of 2008. My group chose to animate Winesburg, Ohio through the use of still images and overlaid text from the story.
(from comments of the student who made this VIDEO.)

Winesburg, Ohio

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