Jack Kerouac (1922 - 1969)
“ On The Road”
時々読みたくなって引っ張り出す本のひとつに『路上にて』があります。
まったく人でなしの行為がまかり通り、拝金主義にまみれ、あからさまに人間のさもしさが、現首相に言われるまでもなく、そこら中に蔓延する今、この本の貧乏くささと自由な創造性に目が覚めることがあるんです。
実は数あるヴァージョンの中で、現在のペンギンブックスから出ている本の表紙が一番好きです。
ケルアックの旅の風景がコラージュされていて、読みながら何度も表紙を見返してしまいます。
トラックに乗せてもらうコツは、喋りにかかっていると彼は言う。
埃の舞う道で出会う一台のトラックに乗れなければ、何十マイルもひたすら歩かなくてはならない。
そこで、上手く旅を続けるコツは、トラックドライバーに話を合わせ、喋りまくること。
無口な南部のドライバーに必死に話しかけるケルアックの姿が垣間見え、必死とは何かを考える。
必死とは滑稽なものです。
ですが、必死以外に生きる手立てはあるんだろうか?
屁理屈をこねて、逡巡する前に必死で生きる方が前へは進める。
とりあえず前へ進むこと、それが旅の始まりだ。
滑稽なほど必死になって前へ進むんだ。
だからかな、時々本棚からこの本を取って見てしまう。
笑いながら、涙がこぼれてくる。
僕の人生も滑稽そのもの。そして、いつだって人生の路上にある。
路上にて。
僕は生きていることを今日も感謝する。
人生はいつだって On The Road !!
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