2016年4月9日土曜日

英語劇「FRIENDS」を観る

 

英語劇「FRIENDS」を観る☆

 

先月、教師による英語劇を見る機会がありました。

 

僕自身、演劇の基礎は英語劇です。英語劇を知らない立場からすると、日本人が何故わざわざ外国語の英語で、しかも演劇を行う必要があるのだろうか?と思われるかもしれません。しかし、この世界決して昨日今日始まったものではなく、もう本格的に日本に根付いて50年以上の年月が流れています。あくまでも本格的にという意味で、日本の大学における英語劇の歴史は、もっと古くなるはずです。

 

ともあれ、僕は80年代初頭から今もなお英語劇とは様々な形で関わっています。少し前に子供達とモーリス・センダックの「かいじゅうたちのいるところ」(原題:Where the wild things are)を英語劇として上演したりしましたよ。ちょうど1年前ですけど。

日本語で芝居を始める前に英語で演劇と関わることで、言語とコミュニュケーションの関係を否応なく考えざるを得ませんでした。恐らく英語という異言語を通して日本語に入ることができたからこそ、今「方言」に対し、ある種の拘りを持って演劇を行えているのだろうと思います。1990年代以降の僕の戯曲はすべて「方言」含んでいます。

コトバを超えて人は、意思の疎通をしている。言語は、その意思のきっかけに過ぎない。しかし、きっかけに過ぎないその言語に人は感情を掻き立てられる不思議。コトバは道具でありながら、言葉以上もの。コトバを使ってコトバを超える喜びが演劇にはあると思います。

 

今回は安部公房作「友達」の英語版を観る機会を得ました。

学校で普段生徒たちと向き合って英語を教授している先生方が集まって、多忙な中、英語版「FRIENDS」を上演する。なかなかあることではありません。すでに教え子たちが同じ作品を上演した後であればなおのこと、非常に教師たちにとってプレッシャーのある公演だったと思います。しかし、観劇した後の爽やかさは想像以上!

観ていた生徒は喜ぶ、観客席の大人も喜ぶ、とても明るい雰囲気が会場である赤坂中学の体育館を包んでいました。FRIENDSの劇音楽はタケカワ・ユキヒデさんがお造りになったもので、物語の不思議な味わいによくマッチしていました。

終演後、教え子たちが先生たちの演技に満足している様子を見て、こちらも嬉しなりました。アットホーム、手作り、そんな言葉がぴったりの舞台でした。

 

久しぶりに原点に戻ることのできた瞬間がそこにあった。

僕はここから来たんだと思った。確かに三十数年前、僕はあの中にいた。

利益の追求も、売り買いもない、ただあるのは英語に対する愛情と演劇に対するリスペクト感。これだけ。これを忘れては先へ進めないもの。

僕にとって、この小さな公演は自らの出自に対する再確認の場になりました。

 

滅多にない貴重な体験をありがとうございます。

プロデュースの北原先生、ならびに演出の萩弘美先生に心から感謝です。

僕が英語劇出身であることを深く再確認させていただきました。

 

秘密ですが、今、子供用に「Alice in Wonderland」を英語劇化しています。

ナイショ。。。。。

 

2015年10月27日火曜日

舞台が終わり☆星降る夜に


舞台『空にはきらきら金の星 ー落雀の候ー』撮影:雨田えいか 2015.10ウッディシアター中目黒

日曜日に無事、舞台『空にはきらきら金の星 ー落雀の候ー』2015年完全版が千秋楽を迎えました。


劇場にお越し頂いた皆様方と舞台に関わって頂いたすべての方々に、改めてお礼申し上げます。
ありがとうございました。


今回は本当に多くの方々から、「これで終わりにするな! 」「再演希望!」と声をかけられました。この作品は僕のスタンダード・ナンバーになりつつあるのだなと理解し始めています。
舞台は一回こっきり。その瞬間を共有した人間にしか恐らくは理解できないものです。人から話を聞いても、映画と違って、二度と同じものを観ることは出来ません。本当に切ない芸術媒体です。そして、それが演劇というものの持つ宿命です。

だからこそ、他の作品を上演するのは勿論、この作品は今後も定期的に上演していこうと決心しています。皆様のお力をおかりするときがあるかもしれません。その時はぜひよろしくお願い致します。

不思議なもので、日本の演劇作品の本当に多くが、男性を中心に描かれています。
僕は、女性を中心に戦争を描いてみたかった。しかも、単なる被害者ではなく、自ら現状と戦う者として。日本には、そんな既成の作品がほとんどないことを知り、この作品のテーマと目標が決まったのだと思っています。これまで被害者だと思われていた女性たちの視点から、被害者であると同時に、必死に生き抜こうと戦う存在としての「女」を描くこと。戦争という絶望的な状況の中で、たったひとつ希望があるとすれば、それは生き抜こうとする人間の「健気さ」ではないでしょうか。

障害を持つ少女を中心に、やがて結束していく女たちの姿は、限界状況における人間の生きる本能の証左かもしれません。


かつて、西荻窪の下宿で生きる’70年代の青年たちを描きましたが、人間はだらしなくだめな存在ですが、孤独と向き合ったり、空を見上げたりして、美しい一瞬を生み出し得る存在なのかもしれないと思っています。
人間はかくも醜く、かくも美しく、かくも愛おしい。


僕は、そんな物語を描いていきたい。

2015年10月22日木曜日

ポートレート


舞台『空にはきらきら金の星 ー落雀の候ー』2015

この写真は、2015年10月21日の写真ですが、もし1945年8月15日と言われても、一瞬信じてしまうかもしれません。

それほど、彼女たちは七十年前の中国北部に生きた女性たちを追体験し共感の次元に入り込んでいるということだと思う。

それは、単なる装うということではなく、実在した一人の人間として生きる追体験を今ここで行っているということだろう。

稽古を始めた頃は、一人一人がまだ現代女性そのものだったのに、今やこの写真のごとく、七十年前に実在した女性たちそのものになっている。

演劇とは模倣から始まるが、やがて生き方や生活になるからやっかいだ。
普通はそのやっかいさから、深く追求することなく、楽に「フリ」をして終わることが多い。だが、僕は彼女たちにフリではない役を生きることを強いた。

とても疲労困憊した2ヶ月だったと思います。精神的にも肉体的にもきつかったと思う。しかし、その結果出てきたのは、時を超えた真の人間として深いポートレートだった。

僕は若い彼女たちと舞台を創造することができて、幸運であると同時に、心から誇りに思う。
このモノクロのポートレートには、歴史を追体験する者の矜持があると思うのです。


2015年10月20日火曜日

作者登場☆

こんにちは!

明後日には劇場入りですので、本当に公演も押し迫ってきました。
これから、劇場入りしてもなお、動画で色々様子をお伝えできたら、と思っております。
出演者の動画も一通り、アップさせて頂きましたが、そろそろ芝居の作者自身も姿を現さねばと思い、ワタクシ、あっぷ。。。。。

観ておくれ☆(^O^)v


2015年10月19日月曜日

出演者ご紹介☆第8弾!!!

ウッディシアター中目黒で今月23日〜25日に上演される演劇ユニット空中スケッチの舞台『空にはきらきら金の星ー落雀の候』の出演者をご紹介します☆
第八弾は、冬野幸子役を演じる「萬歳光恵」さんです!
動画でご覧下さい‼️
稽古場からのビデオレターです☆
みんな見に来てね‼️


出演者ご紹介☆第7弾!!!

ウッディシアター中目黒で今月23日〜25日に上演される演劇ユニット空中スケッチの舞台『空にはきらきら金の星ー落雀の候』の出演者をご紹介します☆
第七弾は、武井佐和子役を演じる「成澤優子」さんです!
動画でご覧下さい‼️
稽古場からのビデオレターです☆
みんな見に来てね‼️


出演者ご紹介☆第6弾!!!

ウッディシアター中目黒で今月23日〜25日に上演される演劇ユニット空中スケッチの舞台『空にはきらきら金の星ー落雀の候』の出演者をご紹介します☆
第六弾は、中野少尉役を演じる「眞鍋昌照」さんです!
動画でご覧下さい‼️
稽古場からのビデオレターです☆
みんな見に来てね‼️


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